小説をほとんど読まないぼくの小説熱を高めた1冊
ほとんど小説は読まない。
SFものは好きだ。
そんなぼくが2016年読んだ唯一の小説は、
この小説はなぜか惹きが強く、Amazonでポチッとダウンロードしてしまった。
舞台は、近未来も近未来、2年後にオリンピックをひかえた2018年の東京。
デジタル仮想通貨、格差社会、移民問題など、リアリティのあることがらが上手く盛り込まれて、ストーリーが展開していく。
"N円"と呼ばれるデジタル仮想通貨がつくりあげた非課税の裏経済圏で、正社員になれない若いITエンジニアがちょっとした依頼から大事件に巻き込まれていく。
リアリティのある設定、スピード感のあるストーリー展開、魅力的なキャラクター、そして、代々木公園周辺の渋谷、原宿、富ヶ谷、駒場、初台、そして、横浜方面の土地感があれば、著者の巧みな言葉とあいまって、頭の中に自然とその風景が表れ、没入感が半端ない。
この小説には、2冊の本によって辿り着いた。
まずは、"物欲なき世界"。
タイトルからも想像できるけど、この数年でよく話題になってきた
- 消費をしなくなった若い世代
- ミニマリスト
- シェアリング・エコノミー
- 幸福度
- 脱物質主義
的な内容を踏まえ事例たっぷりにポスト資本主義を考察している。
その中で、紹介された
"マネーとは何か。マネーはどのようにして生まれたのか"
という書き出しで始まる
"21世紀の貨幣論"
という本にも興味もって読んでいて、貨幣、仮想通貨への感度が高まっていたときに"アンダーグラウンド・マーケット"を本屋で惹き付けられるようにみつけ、その後に、ポチりとダウンロード。
こうして、"アンダーグラウンド・マーケット"に辿り着いた。
藤井太洋さんの他の作品にも読みたいとの欲求もでてきて、次は、
"ビッグデータ・コネクト"
を読んでみようと思っている。
で、なぜか他の小説にも興味がでてきて本屋で小説にも目がいくようになってしまっている。
なんかまた小説熱をさらに高める1冊に出会えるかな??